小説 鍵山雛の野望 拾肆
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東方天翔記CPUダービー処が贈る、読む「ひなやぼ」! いよいよ完結編。宿敵レミリアさんと雛ちゃんが表紙の最終巻第拾肆冊目です。 「鍵山雛の野望」うp主、神無月氏完全監修です。 著・装丁:鍵山ゆーな イラスト:三味線氏(表紙・挿絵)・りふれ氏(文庫ロゴ) 校 正 :中山幸雄(藍もどき)氏 監 修 :神無月(Kという名の人間)氏
章構成
・1章 唯一無二の最適解 遂にこの世界で長年に亘って繰り広げられた血を血で洗う泥沼の戦いに終止符が打たれようとしていた。 最終決戦の五戦目。優位を確保したのは徳川軍だった。 軍師勢を全て一乗谷城に釘付けにされてしまい、全ての対処が後手に回ってしまった斯波軍は、遂に「決戦条約」で指定された八か所全ての支配権を失った……! ・2章 信長の野望 遂に、徳川家によって全国統一が成し遂げられたのである。 だが、それはこの世界を創造した者の期待した終わり方ではなかった。 突如出現した謎の軍勢が、近江及びその近国4つを占拠した。 その軍勢を率いるのは織田信長。やはりこの男が黒幕の一人であったのだ……! ・3章 決意を胸に 軍議は、初戦たる室町御所奪回作戦を三日後に開始する事を決定して解散となった。 兎にも角にも、この世界の黒幕と雌雄を決する、最終決戦前の束の間の休息時間が彼等に与えられた格好となった。 今まで徳川と斯波、東西に分かれて戦ってきた者たちはそれぞれこの世界で「やり残した事」を消化すべく動き出した。 ・4章 金と銀の煌めき いよいよこの世界との決着をつける為の戦いの幕が上がる。 最終的に徳川軍、この際は最終戦争に生き残った者達とでも括るのが適当なのだろうか。黒幕に一矢報いんとする総勢四百有余名は、それぞれの決意を胸に、数日ぶりに再び清州城大広間に集結していた。 初戦の相手は、室町御所、そして京の街を惨劇の舞台へと陥れた聖杯の穢れに囚われた間桐桜とセイバーオルタナティブである。 ・5章 諦めぬ意志 先んじて、ウルザ・プラナアイスより筒井城を占拠する「魔王」についての導入説明が行われていた。 今回敵方となっている「魔王」とは、来水美樹という元々人間の少女である。 彼女は無理矢理「魔王」にさせられてようとしており、彼女としてもそれを嫌っていた筈だ。であるから、現在の彼女の姿は、彼女の意思に反して魔王化させられてしまった「平行世界」の美樹の姿であるというのが推測できたのである。 説明を聞いた、旧蠣崎家当主、今回筒井城を攻める一軍の大将を務める比那名居天子は、一つ不敵な笑みを浮かべると、 「さぁ楽しい楽しい魔王退治の時間よッ!!」 作戦開始を宣言した。天子の言い種は、魔王対蠣崎軍という現在の様相を端的に言い表していた。 ・6章 最後の壁 最終戦の指揮は、旧波多野勢が中心となって行う事になっている。 これは彼等が五大家で最初に脱落して以来徳川時代が一番長かったということで、譜代の将達に任せたという側面もあったが、何より此度の敵はルサルカと因縁深い相手であるらしい。 それを打倒するにあたっては、やはりルサルカが属していた波多野に任せるのが一番だろう、という意識が上層部に根強く存在していたからに他ならなかった。 今回徳川軍が率いる事となる兵力は、過去最大の三百万超。 この三百万という数字は、現代の規模に尺度を合わせるとすれば、米軍と露軍の総兵力を単純に足し込んだ数に匹敵する。 世界大戦規模の兵力と言って良いだろう。これでも不足だというのだから、救い難い話だと言うべきである。 ・7章 鍵山雛の野望 「信長殿! 貴方の掲げる理想は! その天下は! 命を賭して戦った者達の誇りを汚してまで目指すものか!」 徳川家康は珍しく激昂した。織田信長が非人道的な「切り札」を用いる事を是としたからである。 信長からの親書を破り捨てながら、叫ぶに至ったのだ。 彼は誓ったのである。必ずや勝って、信長の野望を止めてみせると。